人には必ず憧れというものがあります。私にも色んなあこがれがありました。
過去形なのは憧れっというのは年齢や時代によって色々と変化しているからです。
例えばずっと持ち続けてきたあこがれ。
それは『千里浜なぎさドライブウェイ』を車で走ること。それも「自分の自家用車で走る」ことです。
時間さえあれば憧れを現実にすることはそれほど難しくないこともあります。
でもなぎさドライブウェイを車ではしることは、どれほど恋い焦がれても一人では実現が難しいことが分かったんですね。
車に乗って遊びに行く旅行に行く、言葉にすればただそれだけのことです。
友だちに囲まれていたりつるんだ行動していた頃であればもしかしたら実現出来たかもしれません。
ですが遊びとか私事など、車活用が生活に関わることのみになってきた今となっては同じ日本の道路でも自力ではするのが果てしなく遠い。
どんどんと我が家から離れたドライブウェイになっていきました。
でもいつの日か車で走りたい!その思いだけは私から離れることがありませんでした。
そんな憧れであった『千里浜なぎさドライブウェイ』 、自家用車ではありませんが、バスに乗車して走るチャンスは突然に巡ってきたのです。
先日に、とあるイベントで金沢まで行くことになりました。
ファミリー参加型のイベントだったので嫁と嫁母と一緒に参加です。
大阪から移動はJRのサンダーバード。
特急サンダーバードに乗車すれば金沢まで3時間掛かりません。
金沢でバスに乗り換え小1時間。気づけばバスは『千里浜なぎさドライブウェイ』を走っていました。
走っているのは砂浜の上です、左手窓からは日本海がもう目の前。
砂浜の上を走るといっても揺れとか乗り心地はそれほど悪くはありません。ただし突然に揺れることはあります。
自分が乗車しているバス自体をカメラ撮影出来ませんが、対向車を撮影したのが下の写真です。
凄くないですか?
砂浜といえど、きれいに整地された道路のようですよね。
じつは『千里浜なぎさドライブウェイ』はしばしば通行止めになることがあるそうです。
風が強くて波が高い日とか、強い降雨のときなんかは安全を考えて通行止めになるそうです。
でもバスガイドさん情報によれば、通行止めとなる期間はどんどん増えているそうです。乗車中のガイドで以前はもっと通行止めは少なかったと言われていました。
原因は天候だけではなく、砂浜が小さくなっていっていることが影響しているそうです。
『千里浜なぎさドライブウェイ』は奇跡のような条件が重なって、バス、バイク、自家用車で走行ができるドライブウェイとなっています。
なぜここの砂浜だけが車で走行出来るのでしょうか?
それは砂粒ひとつひとつが特別小さくて、きめ細かく整った粒子の砂粒だからだそうです。
小さな砂粒だから水(海水)を含むとギュッと引き締まり、車やバスが走行してもびくともしない道路になるようです。
でも砂浜が年々波風その他に侵食されていて、砂浜が狭くなっていると聞きました。
狭くなった砂浜では海が少しでも荒れると危険防止で通行止めにするとか。
今回はバスに乗っての体験でした。
実際に走行してみると海が間近でとてもワクワクです。
ちょっと揺れる時もありますが、それさえアトラクションに感じられるくらいです。
『千里浜なぎさドライブウェイ』は侵食された砂をよそから運んでドライブウェイとして維持しています。維持にお金が掛かっています。
またドライブウェイは国有地のため有料化することも難しいらしく、維持費の捻出に苦労されているようです。
砂浜を走行できる『千里浜なぎさドライブウェイ』は世界でも珍しく、国内ではなぎさドライブウェイの1箇所のみ。
そう考えるとこの道路はとても貴重です。
クルマ好きの人たちに、是非とも残して欲しい道路のひとつです。