mac-3's blog

好きなことを楽しむブログ。

ある意味、思い出のコート。

私がまだ未熟で世間知らずだった頃の休日、買い物に街に出かけた。

買いたいものなんて決めていなかったのだろうと思う。自宅にひとりでいるのが嫌で街の喧騒に包まれたかっただけかもしれない。

本屋で買い物したり、服屋でポロシャツなんかを買おうかなと思っていたのだろう。

とにかく私は街に出た。

 

それはたぶん夏の7月、商店街ではサマーバーゲンをしている時だった。

その当時、私が服を買う店はたいてい同じお店ばかり。

だからかははっきりと記憶していないがたまには違う店で買い物したいと思ったのだろう。

いつもと違う、立ち寄ったことがない初めての店で買い物をした。

 

最初はこっちからポロシャツのことでショップの人に話しかけたのだと思う。

その時の話の入り方や導入はよく覚えていないのだが、あれよあれよという感じでスーツを買っていた。

まったく買う気持ちがなかったスーツを購入していたのである。

 

その時から「この店やダメ、やばい」と思った。

「もう二度と行かない」とまで思いはしたが、ズボンの裾上げを頼んでいたので購入商品を受け取りるために再度お店に行かないといけない。

 

その翌週にスーツを受け取りにお店を訪問したのである。

その時の接客も先週と同じ人。

こっちは気を引き締めてスーツを受け取ってすぐ帰るつもりだった。

でもスーツを渡してくれない。

また色々説明したり、「彼女はいるの?いないの?」とか、個人的なことにまで踏み込んでくる。

あれは一種のマインドコントロールだったのかもしれない。

買わないといけないという精神状態にまで追い込んで商品を売り込んできたんだと思う。

 

先週スーツを買ったばかりでお金がない、きちんと伝えても買い物させるのである。

その場でローンが組めるらしい、借金してまで服を買ったのは後にも先にもあの時だけである。

 

その2回目で買ったのは、高級そうなスーツ、革のコート、そしてシューズ。

その他ネクタイなどほぼおしゃれウェア一式である。

 

たしかにおしゃれな商品だとは思った。

ただショップの商売のやりかたが気に入らない、このショップだけではないとおもぅが。

例えば希望した靴のサイズが切れている時、ショップは平気で大きなサイズを勧めてくる。

そして言うのは、中にインソールとか詰め物したら大丈夫!と言うのである。

これはどうなのか。

客の足サイズに合わないなら勧めるべきでない。

サイズの在庫がる靴を勧めるべきだろうと思う。

 

この話、もう30年くらい前の話である。

でもいまだに我が家のタンスにあの時のコートやシューズが保管されている。

数度しか利用していないのでほぼ新品。

 

なぜこの話をしたのか、それはあの時に買ったコートを今年は普段の通勤に着ようと思ったからである。

いままでは特別な時に着ようと思っていたし、ここぞと言う特別なイベントの時に着ていた。

 

でもね、電車通勤を始めて新しいコートを買わないといけなくなった今、いままでは特別だった革コートを普段に使ってもよいと思うようになっていた。

 

30年前には高級!?だったコートを着て通勤、それもおもしろいかもしれない。

タンス保管のコートはそれほど古くないしデザインも悪くない。

 

早く冬にならないかと、あの忌々しい思い出のコートを着て通勤することになぜかワクワクしているのだ。