mac-3's blog

好きなことを楽しむブログ。

まさに「掃き溜めに鶴」でした。

今までに二回だけ出会った光景があります。

それは偶然でどこにでもありそうな光景だけど、でもとても珍しい光景なのかもしれません。

とても簡単なことなのに自分では出来ないことなのですから…

 

その光景に出会ったのは、どちらも通院していた時でした。

一度目は私がまだ20代前半だったころ30年くらい前のこと。

私は歯の調子が悪くて通院していたのです。

 

その当時の歯医者は予約制のくせに混んでいる時がありました。

ちゃんと予約した時間に行ったのに、15分くらい待たされることは「いつものこと」というくらいに普段通りでした。

 

当然待合室は結構な混雑でした。

全員が座っておとなしく順番を待っていましたが、ちょっとしたことでイラっとしそうなくらいの混雑です。

 

その時にひとりの少女が動きました。

今思い返すと少女と言えるか分かりません、でもその時に分かったことは自分よりずっと若い娘だったということ。

 

みんなが座っている待合室でひとり動くと目立ちますよね。

私も「何かな?」となにげなく彼女の行動を目で追いかけてみました。

すると彼女は玄関の上がり口に脱ぎ捨てられているシューズを揃え始めたのです。

 

「あぁ、自分のシューズをきちんと揃えたのか!」と思いました。

ちゃんとした娘だねって思って見ていると…違ったのです。

彼女は自分のシューズだけでなく、すべてのシューズをきちんと整え始めたのでした。

 

「!!!!!!」、その時の衝撃がすごかった。

それは頭に矢が刺さったくらいの強い衝撃を受けました。

たぶん口を半開きにしたままだったと思います。

それくらい彼女の行動を私を狂わせたと思います。

 

こんな娘がいるんだとさえ思いました。

彼女のような存在を「掃き溜めに鶴」というのでしょうか?

 

彼女にとってシューズの向きを揃えるくらい、当たり前のことなのかもしれません。

私だって自分のシューズは揃えるようにしています。

 

でもね、他人のシューズまで揃えるなんて出来るものではありません。

「天使様!」と、思わず心の中で叫んだくらいですから。

 

たぶん普段から片付けとか整頓が出来ている+自分だけでなく周りのこともするようにしつけられた娘なのでしょう。

今でも忘れません、深く心に刻まれた感動の瞬間でした。

 

そしてもう一回は最近、こちらもいつも通っている医院での出来事です。

こんどはおばさん、間違いなく私より年上の女性でした。

彼女は自分のシューズを揃えると、その周りに脱ぎ散らかされているシューズも合わせてきちんと整えだしたのでした。

 

年齢は違えど、どちらも同じようなシチュエーションです。

何気なく眺めていた私の視線は凝視したままでした。

 

こんな女性のシーンっていいですね、「惚れてまうやろー」と思わず叫びそうです。

 

こんな時には男も女も関係ないですよね、わたしもさり気なくこんなことが出来る人になりたいものです。