誰にでも暗黒の時代ってあるのでしょうか?
私には暗黒の時代がありました。
それは中学の時、少年から大人へと大きく羽ばたくはずのホップ期間に、私はつまずいてしまったのでした。
当時スポーツが好きだった私、中学に上がってクラブに入ったのがバスケットボールクラブでした。
バスケットボールは少年時代にはまったくやったことのない全く新しいスポーツでした。
だからこそ華やかに見えたのでしょう。
あの当時でも人気のクラブでした。
同じ年に入部した同級生はかなり多かったと記憶しています。
でも入部した最初の1学期は体力づくりと声出しばかりです。
この体力づくりがとても辛かった。
と言うよりも、まだ体が少年だった私には、体力づくりに耐えられずに毎回頭痛が起こっていたのです。
そうとは言えクラブ活動を休むわけにはいきません。
無理をしてクラブ活動を続けていました。
そんなことを繰り返していると、どんなに興味があって好きだと思っていたクラブ活動でも嫌になってくるものです。
夏休みに入る頃には、もうクラブを辞めたいとさえ考えるようになっていました。
運動部は夏休みでもクラブ活動がありました。
私はサボりです。クラブにはいかずに学校のプールで泳いでいたものです。
夏の間、私はクラブをサボって、のほほんと暮らしていました。
でもその後の2学期からがもう大変、ほんと地獄の日々が始まりました。
まず2学期の初っ端にです。
クラブ顧問の先生に呼び出しを受けます。
「やる気があるのか!」
「辞めたいのか!!!」
とか、もう集められた生徒は萎縮しっぱなしです。
今であればパワハラと言えるかもしれないですが、そんな場所で「辞めたいです」とはとても言えないですよね。
他の生徒と一緒に「続けます……」と答えるのがやっとでした。
そんな状態でクラブ活動を続けてもクラブは楽しくないですし、辞めるにやめられない日々が過ぎていきます。
もう頭の中は、「いかにクラブをサボるか」その事しか考えられなくなっていました。
学校の裏門から出て家に帰るとか、塾があるからと言って帰るとか、とにかくクラブをサボることしか考えていない半年でした。
結局最後は中学2年になったときに、所属するクラブを数学クラブにチェンジ出来たので「クラブサボり魔」からやっと卒業が出来た次第です。
もしあのままであれば、私は性格がひん曲がっていたことでしょう。
当時は夢にまでサボることが出てきたくらいですから。
思い返すと中学は色々なことを知る時でした。
1年はクラブ活動で挫折して、2年はまだ平穏、そして3年で転校です。
自分の持つ世界が拡がった時代だったなとは思います。
もし人生をやり直すことが出来るなら、迷わず中学からやり直したい。
もっと積極的に楽しみたいと思うのです。今はね。