リアル+バーチャルの世界、サマーウォーズを彷彿とさせる予告を見たときから、是非観たいと思わせてくれる映画でした。
今年の夏休み、最大の話題アニメ映画である細田守さんが監督した『竜とそばかすの姫』を観てきました。
公開初日の金曜日に観たかったのですが、まん延防止の真っ只中であるわが街では最終上映が18時台スタート。
会社終わって家に帰ってから観るにしてはちょっと時間が合いません。
夜の映画はけっこう好き。
少年少女が居ないので大人の雰囲気で観やすいのですが、しかたありませんね。
結局、私のスケジュールに合う時間で予約を入れて、最速で観られる土曜日昼間に観ることになりました。
竜とそばかすの姫はあのサマーウォーズを彷彿とさせる映画でした。
だって世界観がまったく同じなのです。クジラも出ます!
サマーウォーズが大好きな人たちは期待して観にいくと思います。私のように…
でも世界観が同じだから、ついサマーウォーズと比較してしまうのです。
そしたら観るのが悲しくなってきたのです。
だってね、大好きなサマーウォーズと比較するとね、竜とそばかすの姫が負けているのです。
サマーウォーズは10年以上前の作品なので、映画にちょっと古さがあります。
映像のきれいさとか、ディテールにはかなりの差があって、きれいさでは竜とそばかすの姫がばつぐんに勝っています。
でもね、その他はストーリーにしてもキャラの魅力にしても、全てがサマーウォーズの勝ちだと思います。
ふたつの映画を比較して見比べてしまう…そんなの悲しくないですか?
観るほどに、ストーリーが進むほどに、悲しみが深くなる自分がいやでした。
今考えると、一番ダメだったのは恋愛要素です。
主役のすずちゃんと、好きだった幼馴染のしのぶくんのからみです。
もちろんこの映画は恋愛が主題ではないので、恋愛要素は添え物でしかありません。
それでもね、何か引き付ける要素とか、ネタとか、仕込んでおくべきなのではないかと思うのです。
私には、しのぶくんの心の動きがまったく読めなかった。
主役のすずちゃんはディテールまで作ってあるけれど、その相手のしのぶくんはまるでモブキャラと変わりない扱いです。どこか人間味を感じない感じ…!?
ちょっと言いすぎかもしれないですが、ダメな点です。
ちゃんと期待して観た「竜とそばかすの姫」です。
期待値が高すぎたのか空振りに感じました。
もちろん、すずちゃんが彼女のお母さんのようにやさしい人に成長するところは十分に感じ取れましたし、嫌いではありません。
でもね、サマーウォーズが素晴らしすぎた。
昨年、サマーウォーズを10年ぶりに4DXスクリーンで観た感動からすると、そばかす姫は半分くらいの感動かもしれません。
ちょっと辛口だったかもしれません。
でもこの映画は映像がとてもきれいです。
聖地巡礼がしたくなる、「高知に行きたい」と思わせてくれる作品でした。