こどもの頃にお寿司やお蕎麦を食べた時、鼻にツンっと抜けるわさびの辛味は好きじゃありませんでした。
でも、わさびとお寿司そしてお蕎麦、この組み合わせはあって当たり前。
あとわさびじゃないけど肉まんのカラシ、私にはカラシなしで肉まんを食べるのは考えられません。
わさびとカラシはもうド定番の香辛料、これなしで食べるなんてありえないと思います。
子供の頃はあまり得意ではなかったわさびでも、けっしてわさび抜きを選んだりすることはしませんでした。
でも今は違うみたいです。
知らない間に寿司業界では、わさび抜きが主流になっていたのでした。
我が家の息子がまだ小さかった頃、お寿司を食べに行くのはもっぱら回転寿司でした。
レーンが回るとか、新幹線でお寿司が運ばれてくるとか、あとガチャカプセルみたいのがあったりとか。
回転寿司では食べるだけでなく、色んな意味で楽しめました。
その当時は、パネルで注文しないとわさび抜きが食べられなかった。
レーン上にはほとんど流れていなかったような気がします。
でも今は違うみたい。
大手回転寿司チェーンではほぼわさび抜きのお寿司がレーンを流れています。
わさびは各テービルに備えているわさびを使いみたいですね。
必要な人だけわさびを使うやり方は合理的ではありますが、わさびに触れる機会は減ると思うんです。
特に子どもたちにとっては美味しくないわさびです。
年月かけてわさびに慣れていき、大人になった頃に好きになってくる香辛料がわさびだと思うのです。
この方式が成り立たなくなったのかもしれません。
触れる機会が減ったからか、若年層でのわさび離れが激しくなっています。
TBSの総合嗜好調査でわさびが好きなひとは、
50代より上の世代:40%前後
30代〜40代 :20%後半
20代 :21%
10代 :15%
若い世代のわさび好きは極端に少なくなっていまよね。
この影響がスーパーで売られているお寿司パックにも出はじめています。
今まではスーパーではわさび入りお寿司パックが主流でした。
”わさび抜き”には、パックの上にわさび抜きシールが貼ってあって、ちゃんと分かるように区分けされていたものです。
でも最近は違います。
あるスーパーでは、売っているお寿司パック全部が”わさび抜き”で売られているのです。
わさびが必要な場合は、棚から小さなパック入り”わさび”をもらうやりかたです。
”しょうゆパック”と”わさびパック”を一緒にもらいますが、たまに忘れて帰ることがあるので我が家では不評のサービスです。
わさびは日本古来の香辛料、なのでなくなったり絶対ありません。
でも、寿司にしろ、そばにしろ、わさび無しで食べるのが普通になる日がくるかもしれませんね。
ちょっと寂しいです。