「電話に出れない、掛けれない」電話を掛けたり出たりする、当たり前のように電話することがスキルになるのだろうか?
私が今の会社に入社した頃ははるかに昔、スマホもパソコンも無い時代でした。
それはワープロすらなかった時代。
仕事でコミュニケーションをとりたい時、その手段はもっぱら電話だった。
今であれば、電話もあるがメールや社内ソーシャルがコミュニケーションの中心であろう。
私の場合は電話も利用する、でも急ぎの場合以外はメールや社内ソーシャルで済ますことのほうが多い。
電話の必要性や利用頻度は確実に減ってきている、これは家庭でも会社でも同じだと私は実感している。
そんな中、最近に耳にしたのは若い人は電話が苦手で嫌いであるという”うわさ”である。
職場の新人さん、職場で電話が鳴っていても取らないで知らんぷり。
中には新入社員研修で電話の受け方を研修する会社もあったりするらしい。
もっとも私も電話は好きではない。
新人の時からでなく、働いてしばらくしてから嫌いになった。
新人のときに職場の電話を取るのは問題なかった。
職場に掛かってくる電話に新人の私あてに掛かってくることはほとんどない。
たいていが先輩や課長あての電話ばかりである。
電話が鳴ったら受話器を取る。そしてまずはこちらの所属と名前を云う。
相手の名前とか、誰宛の電話かを確認したら後はつなぐだけである。
つなぐ先輩が不在であれば、相手は伝言を頼む人が多い。
その時は伝言を聞いて確実に伝えれば終わりである。
慣れれば難しくはないので出来ていた。
電話が好きでなくなったのは、お客様から工場に掛かる電話を直接受ける職場に配属されてからである。
私の仕事がお客様対応ばかりであればまだ諦めも出来ただろう。
でも他に仕事を持っているのにプラスして電話対応である。
そして電話は突然に掛かってくる。
こちらの仕事状況とか昼休みとか関係なしに掛かってくる。
その度にインターラプトして電話優先。電話は必ず受けないといけない。
しかも相手はお客様である。
工場に電話をしてくるお客様はまさにいろいろ。
中には最初からけんか腰で話す人や電話中に豹変して怒りだす人もいる。
そんなお客様を相手にするときは、とにかく相手の話を聞くこと。
言い分をすべて聞くのがまず大切だと先輩に学んだ。
時には1時間とか2時間とか。時間が掛かっても相手の話を聞く。
決して急がない。
こんな仕事を数年やっていたら、ある日から電話が好きでなくなった。
別に電話が好きでなくても、電話を受けたり掛けたりは出来る。
ただ好きでないだけである。
今の若い人はLINEなど、チャットが中心。
電話するときにも事前に「電話していい?」と聞いてから掛けれのがマナーなのだそうだ。
『わたし電話番が出来ます!』
いつかこんなことがスキルになったりキャリアと言える未来がくるのだろうか。
そんな未来が来ないことを私は願って、幕とします。