今の日本には目に見えない格差や階級の分断があるのはご存知でしょうか?
正規と非正規といった働き方の分断もあるかもしれませんが、今の日本にある一番大きな分断は『大卒』と『非大卒』の学歴分断です。
「今や大学全入時代と云われているのに分断?」と思われるかもしれないですね。
でも今の日本では分断によって『大卒』と『非大卒』は確実に違う層で暮らしています。
しかもその層から抜け出すのは難しく、親から子、そして孫へと受け継がれて同じ層で生きることになるそうです。
『大卒』と『非大卒』の割合いはどれくらいと思われますか?
現役世代でいえば、大卒と非大卒(高卒や専門学校卒)はほぼ半々くらい。
希望すれば誰でも大学に入学出来るようなことがテレビや新聞で云われているが、実際にはこの程度だそうだ。
『大卒』と『非大卒』の学歴分断に興味を持って調べて驚いたことがいくつかあります。
驚いたことのひとつは、現役世代の70%以上は父親と同学歴だということ。
父親が大卒であれば子供も大卒、父親が非大卒であれば子供も非大卒というケースが70%以上占めている。
さらに驚いたことは、自分が大卒であれば配偶者も大卒のかたを選ぶ傾向にあること。
自分が非大卒であれば配偶者も非大卒というケースが多く、これもほぼ70%くらいのかたは夫婦の学歴が同質なのだそうだ。
私は学歴分断を知りませんでした。
この話を聞いてうちも嫁とは同学歴、しかも家族や兄弟もほぼ同学歴であることに気づきました。
知らずに『大卒』又は『非大卒』の層分けに飲み込まれていたのです。
『大卒』だから良いとか、『非大卒』だからダメとかは思いません。
私が思うには『大卒』は『非大卒』に比べ学習した期間が長いから『非大卒』より知識が豊富というだけです。
世の中で大切なのは”考えること”、考えることに関しては『大卒』も『非大卒』も関係はありません。
とは云っても『非大卒』は『大卒』に比べて社会的に弱い立場であります。
経済状況が落ち込み就職率が低下すると割りを食うのは必ず『非大卒』です。
生涯賃金を比較しても『大卒』と『非大卒』では大きな差が出来てきます。
生涯賃金は、男性の場合、大卒で2億4千万円前後、高卒で2億円前後。
4千万円の差が出るそうです。
これは働く期間が40年としたら年100万円差。
月にしたら8万円くらい給与差になって現れてきます。
大きな差ですよね。大学に行くor行かないでこんなに差が出るんです。
今の日本は見えない格差によって階級が出来てしまっています。
今いる層から抜け出すのは難しいということがデータから読み取れます。
でも日本がダメになった時に一番最初に割を食うのは決まって『非大卒』なのだから、『非大卒』の層にいる人たちは、子供に、そして孫に、なんとか『大卒』に層変えが出来るように仕向けが必要だと思います。
格差とか階級とか嫌ですね、まったく恐ろしい話です。