GW休暇を利用して本を読もう! ということで『日本の国難』を読みました。
もっとも予測が当たるアナリストと言われいる中原圭介さんの著書です。
『オリンピックの2020年までは経済は上昇傾向なのではないか』と皆さんおぼろげながら考えていませんか。
この本では2020年以降の日本経済や国民生活がどうなっるかについて雇用、賃金にスポットをあてて書かれています。
これからの日本が抱える問題は、少子化による労働人口の減少、AIやIoTなどイノベーションによる生産性向上による雇用の消失です。
これらは他者の著書でも同様のことが述べられていたので以前から私もブログに掲載していましたが、この本では他に重要なポイントの記載がありました。
それが世界金融危機再来の可能性(借金バブル)、そして2020年以降の賃金予測です。
- 世界金融危機再来の可能性(借金バブル)
今のアメリカの状況からリーマンショック同様の激震が起こってもおかしくない状況であることをこの本は指摘しています。
もちろん同じ状況でも要因によって同じ結果になるとは限らないと思いますが、起こる可能性があることは頭の片隅に入れておいたほうが良いのでないでしょうか。
ある日、株価が大暴落…なんてことが起こる可能性があることをこの本では指摘されているのですから。
2.21世紀型へのシフトチェンジ
21世紀の時代は大企業でも将来に渡って会社が存続するか分からない時代です。
物を大量に生産するだけの20世紀型の会社は、経営判断をひとつ誤れば東芝やシャープのように経営が傾く時代です。
会社の大きさは関係ありません。
会社の経営を20世紀型の物を作る会社から21世紀型のコト消費型にシフトチャンジ出来るかです。しかもすばやく早い時期に出来ない会社は淘汰されると思います。
3.フリーランスとギグ・エコノミー
日本でもネットの普及によって会社組織にとらわれない働き方のフリーランスとかギグ・エコノミーの市場が広がってきています。
フリーランスとかギグ・エコノミーで働く人が幸せかというと、何が豊かとか何が幸せてか捉えかたによって変わってきます。
組織にとらわれないとか自由な労働時間には魅力があると思いますが、お金を稼ぐというポイントでみれば、フリーランスやギグ・エコノミーは自営業なので収入が不安定になります。
今日本では人手不足で失業率は下がっています。
でも今までの20世紀型の会社雇用ではない働き方のかたが増えているので失業率の低下イコール賃金上昇にはならないようです。
4.可処分所得のダウン
会社に正社員として勤めていても社会保険や所得税の増額、消費税も2019年10月からアップしますが、アップした10%でも抑えきれずに将来さらにアップされるでしょう。
これらにより2020年以降の可処分所得は今より確実にダウンするのがこの本での予測です。
力のある一握りのひとは別ですが、そうでない私のようなクラスの方々は所得ダウンに備えておいたほうが良いでしょう。
『備えあれば憂いなし』ですね。
この本を読んで日本の将来は決して安泰ではないことが見えてきます。
変化に対応出来る働き手になるために、手に技術を持つとかスキルを磨くとかやることは色々ありますよね。