恐怖体験をしたお話です。
幽霊とかおばけは小さいころから怖くて嫌いでした。
私は霊感が強い方ではなかったので、おばけの話なんかを怖い怖いと思いながらも特に何かを体験することなく大人になりました。
私が20代前半だったときの話です。
兄と姉は既に結婚して世帯を持っていたので自宅には母親とふたりで住んでいました。
その日は掛ふとんをきちんと掛けていたので季節は春さきか秋ぐちではなかったかと思います。
私は結構すぐに寝付けます。ドラえもんの”のび太くん”と同じように寝ようと思えば割とすぐに寝られる体質です。
その日も結構すぐに寝ついたと思います。いつもは一度寝付くと朝までは起きないのですがその日はなぜか夜中にうっすらと意識がありました。
今になって考えると何か夢をみているような寝ているような起きているような状態だったと思います。
そんな中「怖いっ!!」と突然思ったんです。すると同時に金縛りにあって体がうごきません。
その上に掛ふとんの上に足元のほうから誰かが乗ってくるではないですか。
もう怖いの怖くないのって…怖かったですよ。(汗)
今でもその時のことをはっきりと憶えています。
目をずっとつぶっていたのに老婆が乗ったのが分かったんです。すごく勢いよく掛ふとんの上を足元から四つん這いで駆け上がってきました。
元気な老婆??でした。
なぜ老婆と分かったのかは分かりません、不思議と分かったんです。
心霊体験自体が不思議なことなので、不思議でも冗談でもなく誰も信じなくても私にとっては事実でした。
いつの間にか気を失ったというか寝てしまったのか定かではありませんが次に目が覚めたのはよく朝でした。
特別に変わったことは何もなくいつもと同じ感じで同じ朝でした。
母親に「昨日の夜に金縛りにあってなぁ…」と不思議体験を話しました。
母親は「おかしなことがあるんやねぇ…。」というだけでした。(笑)
まぁいつもと一緒の日常に戻れたのが何もない日常が嬉しくて貴重でしたけどね。
それからずいぶんたって10年か15年くらいたったころの話です。
私も結婚して独立して子どもを授かりました。
子どもが幼稚園にいっているころの話でしょうか、私の家族(嫁と子どもと私)とばあちゃんの4人が車で移動していたんです。
子どもが何気なく『ばあちゃんは幽霊みたことある?』と聞いたんですね。まぁ幼稚園児くらいの子は何にでも興味ありますしね。
そしたらばあちゃんが『金縛りにあったことがある、◯◯くんのお父さんがやで!』
うん?私が?
そう憶えていてくれたんですね、私が金縛りにあって誰かが布団の上にのかってきたことをね。
びっくり!ですよね。ちょっと話しただけだったのに、親は子どもの話をちょっとした話を憶えていてくれるものですね。
ありがたいことです。